代表取締役・酒井美里ブログ
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2014/02/24
[基礎] 無効化調査とライセンス料(ロイヤルティ)と損益計算書
こんにちは、酒井です。
今日の記事は・・・かなり基礎的で、ベタなお話です。
会計の基本的な知識や、ライセンス業務のご経験がある方には
簡単すぎて 「ぷっ」 と笑われてしまいそうな内容。。(恥
この記事のタイトル
「無効化調査とライセンス料(ロイヤルティ)と損益計算書」 で、
1つでも 「?」 がある方だけ、お付き合いくださいませ。。
それでは、まいります。
調査の講習会をしていて、時々いただく質問。
「どうしたら良いのですか?」は、今回は脇に置いておきまして、
「なぜ、調査続行と言われてしまうのか?」を考えてみます。
ひとつの理由として、
「無効化調査成功、が最もラクで、最もローコストな解決法だから」 という解が考えられます。
楽でローコスト??
無効化調査をする、ということは、
製品の実施にあたり、障害になる特許権が存在する、ということですよね。
もし、製品を実施するならば、
権利の無効化の他に
・ 設計変更
・ 部品供給 / OEM等を受ける
・ ライセンス許諾を受ける
など、いくつかの道があります。
設計変更 → 時間がかかる。簡単でない場合がある。
部品供給、OEM等 → 自社生産でない分の、追加コストがかかる。
というのは、簡単に想像がつきますが、
意外と
「ライセンスのコストがわかりにくい」 というお話があったので、
ちょっと整理してみます。
ライセンス料(ロイヤルティ料率)は、
業種により、相場感覚も慣習も異なるようです。
少し前(2009年)の資料になりますが、料率について参考になる資料はこちら。
「知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究~知的財産(資産)価値及びロイヤルティ料率に関する実態把握(特許庁)」
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/pdf/zaisanken/2009_06.pdf
この資料の13ページ目(ファイルの13ページです)付近に、
アンケートに基づく、国内企業ロイヤルティ料率 他が掲載されてます。
やはり業種によって、料率が違いますね。(算出方法の慣習も違いますし。)
さて・・・
ロイヤルティ料率、上記資料に基づき、
ここは単純に 「3~5%」 として、話を進めます。
3~5%って、「何」の3~5%か?というと、
一般的に 「工場出荷額」 か 「売上高」の3~5%と言われます。
よくある契約書の文面では・・・
・・・といった具合に。
※実際には「部品毎の寄与率」などの話が出てきますが、
※ここは「単純化」して説明してますので、突っ込みはご容赦くださいませ。。。(謝)
それで! (←いきなり力が入る)
「ライセンスのコストがわかりにくい」 方の中には、
工場出荷額の5%を持って行かれる感覚をつかみにくい方が多い?感じなので、
絵を描いてみました。。
「工場出荷額の5%だと、大した事ないような感じ」 がしなくもないですが。
工場出荷額(売上げ)の内訳を考えてみると、
案外、利益(ここでは営業利益とします)って少なくて・・・(涙)
※↑↑科目の分け方も、ちょっと悩みました・・・「イメージ」って事でお願いします。
結局、営業利益とライセンス料の比率は、こんなイメージになります。
「出荷額の5%」 は 「利益の半分」 みたいな感じ。
下手したら、利益が全部吹っ飛ぶかも・・・しれません。(悲
ですので、最初の話に戻りますと、
きっと、上の方は、
「ライセンス契約をしたら、利益が全部吹っ飛ぶかもしれない」 と想定されていて、
「調査、もっと頑張れ!」 と言われていたのかもしれません。。
(↑あくまでも、想像ですけれども。)
それでは!
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