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2013/05/17

[検索Tips] 「ある企業の保有特許」を調べる手順(日本特許)


Source: casmoor.com via Vanessa on Pinterest

タイトル通り、「ある企業が保有する特許」を調べる方法のメモです。

検索例では、日本特許を対象に、JPNETを使っておりますが、
他の商用データベースでも、ほぼ同じ事ができるかと思います。


・・・IPDLでは難しいです。
というか、不可能。

ごめんなさい。  (←該当の検索項目がないので)


オーソドックスな検索ですが、案外応用範囲が広いのかもしれません。
本文は記事の続きから。


ある企業の保有特許(日本)。

検索項目としては、「特許権者」で簡単にわかるか?というと、
そう簡単にはわかりません。

近年は日本でも、特許権を譲り受けたり、
逆に、権利を譲渡したり、という事が珍しくないですものね。


(JPNETの) 検索項目でいうと、
普段よく使う 特許権者は AS ではないかと思います。
公報記載の特許権者が検索対象で、権利譲渡の情報は反映されません。

もうひとつ、
「審査経過」中にも、特許権者 ASS というコマンドがあります。
権利譲渡が反映されるのは、こちらの項目になります。


と、いうわけで、
ある企業の保有特許を調べる場合は、
ASS、またはこれに相当する検索項目を使うと便利かと。



以下、実際の検索例です。

↓データベース画面のスクリーンショットです。(クリックで拡大します)



↓説明のため、検索式を単純化した図です。


検索例は、この手の話題ではおなじみ(?)のアップル社です。

上記の式は、それぞれ、
式 #1 の PA は 出願人 (公報発行時)
式 #2 AS=特許権者 (公報発行時)
式 #3 ASS=特許権者 (審査経過) になります。

式2 と 式3 を比べると、
90件近く、件数が増えていますよね?


すると 「日本でも、90件も特許買ってるんだー?」 ってなりそうですが、
実はそうでもなくて。 (え?)


ええと・・・ここの話は、少しだけややこしいので、色を変えます
気になる方だけ、お読みください。
   ↓
   ↓
検索項目ASSには、「特許査定後かつ公報発行前」のデータも含まれます。
ですので、式2と式3の差分、約90件には、
「アップルの出願」も含まれます。

「保有する特許の件数」 ならば、そのまま見れば良いですし、
「購入した特許を確認する」 なら、アップル出願分を差し引く事になります。


話は戻りまして、

もしも、アップルが買った日本特許を確認するならば、

ASS(審査経過) NOT (PA(発行時出願人)+AS(発行時特許権者)

と検索します。

その結果が、先ほどの検索では #4 の67件になりました。(2013年5月現在です)



えっと・・・内訳。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・

公開情報だし、
検索したら、すぐわかるんだけど、
やっぱりアップできません~(>_<)  ←弱虫?


「アップルへの譲渡」に関しては、

アメリカ企業に混じって、日本の大手企業2社が、
それぞれ20件弱の日本特許を譲渡している、と確認でき、

内容は、携帯端末やタッチパネルなどに集中しておりました。



さて、この検索・・・

いわゆるパテントトロールの名前で検索したら、
トロールが買い取った特許も特定できますし、


先ほどの検索の、逆もできますよね。
公報発行時点ではA社保有 → 現在はA社保有ではない とか。



面白い、と言ったら不謹慎ですが、
案外応用範囲の広い検索かもしれません。

それでは。



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