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2018/01/17

[US特許メモ] 年金未納≓戦闘不能?+PAIRの入力時期


unsplash-logoMichael Murphy

こんにちは、酒井です。
先週のセミナー「外国特許審査経過情報収集ノウハウ」から
調査メモをひとつ、お届けします。

米国特許の登録後、
権利を維持していくには特許庁(USPTO)に「維持年金」を支払う必要があります。

が、2013年末の法改正で
年金不払いで失効した場合の回復規定が緩和され、

------------------------------------
・権利回復申請無期限に行える
・unavoidable (不可避であったこと) による回復規定は廃止
追徴金は不要(未払いの年金のみ支払えばOK)
参考ページ
------------------------------------

と変わりました。

「それって、ほとんどのケースで回復の可能性があるのでは?」
と思える緩やかな条件ですよね。


特許の「権利状態」を表すのに
「生死情報」という表現が広く使われています。

権利が消滅 → 権利が死んでいる

という表現になるのですが、


米国特許の年金未払い状態に関しては
死、というより 戦闘不能 みたいなイメージが近いのかなぁ、と思う今日このごろです。


unsplash-logoJames Pond

RPGなどで
「キャラクターが一時的に戦闘不能になっても
教会で頼むと復活できる。」
的な感じ、って思うんですよね。


さて・・・
そんな「米国特許の年金未払い、からの復活。」


経過情報的な面から見ると、
「年金支払情報」の変化、となりますので

原則的には
USPTO の Public Pair
https://portal.uspto.gov/pair/PublicPair

に入力されます。

そしておそらく、多くの方にとって気になるのは
復活後、いつPAIRに入力されるか(情報を知ることができるか)」ということではないでしょうか?

※折り畳みます。



今回、「外国特許審査経過情報収集ノウハウ」講座の
質疑応答の際、せっかくなのでDBベンダーの方にもお尋ねしてみましたところ

-------------------
年金未払いからの復活が行われた際、
Pairへの入力時期には、特に規定はない。

そして、データ上で観察していると、
結構時間がかかる事も多い。
-------------------

とのお答えでした。


ですので・・・
注目特許が年金未払いで失効した場合、

・復活の条件が非常に緩い
・Pairにいつ入力されるか不明。時間もかかる事が多い

の2点から考えて、

「ずーーーっと見張り続ける。」

というのが、妥当な対応かと思われます。



この「ずっと」を具体的に言うならば、
----------------
・対象特許の出願から20年経過し、復活の可能性がなくなるか
・対象となる製品/事業が縮小 or 終結し、監視の必要がなくなるか
----------------
のいずれかに一致するまで監視、という事なのかな、と。
(結構、大変そうです。。。涙)


---------------------------------------------
今年度の「外国特許審査経過情報収集ノウハウ」講座は終わりましたが、


これから3月にかけて、
仕事に活かす特許情報の収集」講座があります。
公報の読み方~経過情報・権利情報の基礎、を扱います。
外国特許審査経過情報収集ノウハウ」講座の入門バージョン的な内容です。



同じ内容で、東京で2回、大阪で1回の3回開催です。

お問合せや講座詳細は、
JPDS 知財研修のページからどうぞ。
http://www.jpds.co.jp/seminar/schedule/index.html







「特許調査依頼」をご検討中の皆さま
調査のお問合せはこちらのフォームまたは
電話 0266-79-6709 でどうぞ。

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