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2020/05/21

有料?無料? 特許データベース導入時の5大チェック項目



みなさーん!
みなさんは、どんな特許データベースをお使いですか?

あっ!こんにちは! 酒井美里です   →プロフィール


今日は、ある県の知財窓口の方から

県内の研究機関が、特許データベースの導入を検討しています。
どんなデータベースをお薦めしたらいいでしょう?
米国や欧州(EP)、PCT(WO)などの特許を探したいようです。

と、ご相談のメールを頂きました。

ここでいきなり結論★
ヒアリングさせて頂いたのは、次の5項目です。

1)画面構成やガイド機能などは、英語でも問題ないですか?
2)調査対象技術の傾向
3)調査の頻度
4)ソフト導入後、実施したい調査は何ですか?
5)(差し支えなければ)およそのご予算を教えてください。

なぜこれをお尋ねしたのか・・・?

もしかしたら、データベースのリプレース(入れ替え)や
新規導入のヒントになるかもしれません。

各項目の説明は、記事の続きから




1)画面構成やガイド機能などは、英語でも問題ないですか?
外国特許を調べたい、というお話なのでまず確認しました。

国産データベースから探すか?海外製でも大丈夫か?の設問です。

全部英語でも平気!という方でしたら
海外データベースでも大丈夫ですので、
その分、データベースの選択肢が広がりますね。

逆に「メニューやガイド機能は日本語で。」
「時々ヘルプデスクも利用したいかも」
という方は、国産データベースから探すのがおすすめです。


2)調査対象技術の傾向

A)比較的シンプルに「特定のキーワード」「ズバリの分類」等で
調査できる技術内容が多そうですか?

B)それとも、ある程度分類・キーワードを組み合わせないと
件数が多すぎたり、検索漏れが多くなったり・・・というケースが多そうですか?

これは「データベース側に必要な自由度」を見極める設問です。

A)の場合、そこまで自由度がなくても大丈夫なので、
最初はEspacenetやGoogle Patentsなど、
無料データベースで様子を見てもいいかもしれません。

B)の場合は、自由度の高い商用(有料)データベースの方が
ストレスが少なくなるかな、とは思います。

実際には、
次の3)や4)と併せて判断します^^



3)調査の頻度
調査データベースを導入したとして、どの程度調査が発生しそうでしょう?
(現時点では不明の場合「予想」でかまいません)

A. 週に2~3回程度
B. 週1回/月数回程度
C. 月1回程度
D.年数回程度


これは、データベース導入の費用対効果を推測するための質問です。

単純に考えて「めったに検索しないのに、有料データベース」は
ちょっと勿体ないかな、と思います。

C. D. の頻度だと、無料データベースで様子を見て、
物足りなくなったら有料データベースに乗り換えるのがおすすめです。



4)データベース導入後、実施したい調査は何ですか?

当てはまること、すべてお答えください。(不明の場合は「予想」「希望」で)

A.技術動向調査 → 結果は紙で出力・検討
B.技術動向調査 → CSV等で出力し集計(パテントマップ)
C.特許出願前調査
D.SDI(特許情報の定期配信)
E.無効資料調査
F.侵害予防調査
G.その他 (←詳しく教えてください)


これは、必要な「検索機能」と「出力機能」を見極める質問です。

あくまでも一般論ですが、
この設問が「A.技術動向調査」と「C.特許出願前調査」だけで、

なおかつ
2)→ そこまで自由度がなくても大丈夫
3)→ 調査頻度もさほど多くない
であれば、

私だったら、迷わず無料データベースをお薦めします。

逆に「パテントマップを作りたい」とか「SDI」
「侵害予防調査」などが入ってくると、
有料データベースをお薦めしたくなります^^



5)およそのご予算

特許データベースには
Espacenet、Google Patents、
また 日本では J-PlatPatのように「無料のサービス」から

とっても高機能でお高いデータベースまで

機能も価格帯も幅広いですよね!


1)~4)の諸条件を勘案した上で、
ご予算内で、使いやすそうなデータベース、というのが
「お薦めのデータベース」と言えますよね!


相性のよいデータベースと出会えますように★






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