代表取締役・酒井美里ブログ
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2014/08/06
米国特許の権利満了期間を調べる-その1|PTAの基礎知識
おはようございます、酒井です。
米国特許の権利期間満了についてのTipsを書いてみます。
米国特許の権利期間満了日・・・?
ベースになるのは、これですね!
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米国特許権の通常の存続期間(Patent Term)は、
維持年金の支払いを条件として米国出願日から起算して20年。
(PCT国際出願経由の場合は、国際出願日から起算。)
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そして、
通常の存続期間プラス、PTA (Patent Term Adjustment)が加算される事があります。
この記事は、基礎知識として 「PTAの説明だけ」 をいたします。
外国の実務をされている方は、多くの方がご存知かと思うので・・・
「PTAなら知ってるよ!」という方は、バックオーライ!でお願いします。
※トップ画像のクレジット表記は、先日より記事末尾に移動いたしました。
PTA | Patent Term Adjustment
簡単に言うと?
ブログ前段で
「米国では、特許の存続期間(Patent Term)は、米国出願日から起算して20年。」と書きました。
(PCT経由・・・の部分は省きました。^^;)
この「20年」を、諸事情を考慮して調整(Adjustment)するから、
Patent Term Adjustment といいます。
Adjustmentには 「権利期間が延びる項目」と「短縮する項目」があり、
それぞれの項目を足し算・引き算していって、
特許期間の最終的な調整期間を決定します。
※但し、調整の結果20年以下になってしまう、なんて事はありません。
以下、権利期間が延びる項目 & 短縮する項目、です。
権利期間が延びる項目
主に、USPTOの責任による遅延分です。
A遅延(Delay)、B遅延、C遅延の3種類に分類され、
下記の計算式で、重複分を差し引いて日数計算されます。
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USPTOの責任による遅延分 = (“A” delay + “B” delay + “C” delay) - (“A” delay 及び “B” delayの重複分 + “A” delay 及び “C” delayの重複分)
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A Delay (A 遅延):
USPTO側での審査の遅延。例えば「出願から14ヶ月以内に拒絶理由又は特許許可の通知を発行する・・・という原則があるのに、それより通知が遅れた分」や、「登録料の支払いから4ヶ月以内に特許を発行することになっているのに、発行が遅れた分」 などです。
B Delay (B 遅延):
「USPTOは出願から3年以内に特許を発行する」という原則の期日からの遅延
C Delay (C 遅延):
インターフェアレンス(抵触審査)に要した期間や、政府の命令により審査が中断された期間等で特許性ありという主張が認めらた場合、それらの審理に要した期間
権利期間が短縮する項目
こちらは、出願人の責任による遅延分が中心です。
例えば・・・
拒絶理由通知に応答する期間を延長した分や、出願人が出願手続きを終結させるための努力を怠った、とされた期間などはこちらに入ります。
すると・・・権利期間の計算はこんな具合になりますね。
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出願から20年を基準にして、
(“A” delay + “B” delay + “C” delay)
- (“A” delay 及び “B” delayの重複分 + “A” delay 及び “C” delayの重複分)
-(出願人の責任による遅延分)
もし、計算の結果 「20年以下」 になってしまったら・・・?
→ 「権利期間 = 出願から20年」として扱われます。
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・・・という風になります。
※もっと正確なところ、適用の要件などを知りたい方は、
[ PTA patent term adjustment 確認方法 ]
で検索してみてくださいませ。日本語の情報がたくさん出てきます。
PTAって、結構馬鹿にならないものでして、
以前、確認した時には +900日 とか +1000日 なんていうのも普通に出てきました(^^;
1000日って、3年ですよね、3年!
次回はPTAの調べ方です。
それでは。
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米国特許の権利満了期間を調べる-その1|PTAの基礎知識
米国特許の権利満了期間を調べる-その2|PTAの調べ方
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