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2016/12/19

[侵害予防のコツ] 資料抽出は "悪~い笑み” とともに。



年末のラストスパートをかけている方も多そうな、この季節。

もちろん、調査会社も例外ではなく。



今年は「22日までに概況を知りたい」方が多いです。

・・・3連休になりますものね。



いろいろ同時進行中のひとつに、
侵害予防調査(パテントクリアランス)が入っています。


講習会では、
「一般的なコツ、手順」 をお伝えする場面が多いのですが、


私自身が侵害予防調査をお預かりする時の「コツ」は


 「わる~い感じの笑み」 を浮かべることかも。 (謎


えっと・・・


こういう顔?






「何じゃ、そりゃ?」と思った方、

よろしければ記事の続きにどうぞ。




わる~い感じの笑み・・・


それは



お客様(の会社)を思い浮かべ、

「・・・なんだか最近、景気が良さそうじゃな~い?」

「あやかりたいものだわね~」



・・・というヒトになったつもりの目線、です。




資料抽出のとき


警告状を送ってくるヒトって・・・

今も物陰から、
こーんな表情↓で、こちらの様子を伺ってるかも? ですよね。




お客様の製品とは、
相違点があるのかもしれないけれど


相手側は、もしかしたら
「警告状を送りたい」 が一番の動機で、

手持ちの特許から、少しでも近そうなものを
何かと理由をつけて送ってくる・・・

という場合もあると思います。
ちょっと、いや、かなり迷惑な感じですが、



私、資料抽出の時って、
「わる~い感じの、迷惑な第三者」 になりきる、を心がけています。



たとえば・・・


少し具体的な例で、書いてみます。


お客様の製品は、
ペットボトルと、プラスチックの蓋、だとします。

お店で売っているのを見ると、
蓋の内側が、らせん状になっていて、
本体の口と留まるようになっていますよね。



とても素直な気持ちで資料抽出をしたら

・合成樹脂のボトルと、合成樹脂の蓋があって
・ボトルの口に、凸状のらせん形状
・蓋側に、らせん形状が嵌るような溝

・・・といったものを、抽出する事になりそうですが




わる~い顔で、警告状を送ってくるヒトは



・(権利範囲で) 材質は限定されてないから、ガラスでも合成樹脂でもいいわよね!ラッキー!

・ボトルの口側に「突起」があって、蓋を固定できるから、これもアリよね!

・蓋にも 「突起と係合する部分」 があるから、全然OK!




・・・実施例や図を見ると 「ええっ?」 という場合もあるのでしょうが、

クレームの文言上、使えそうだからダメもとでも使う!みたいな。。(迷惑。。




なので。

わる~い気持ち。
「お客様に警告状を送りつけたいヒト」になりきって、


「これは、無理やりにでも”侵害してませんか?”って言えるかも。(ニヤリ)」

「これは、そうは言っても余分な限定があるから、使えないわよね。。(チッ)」



拡大解釈も含めて、使える、使えないを考え、 
少しでも使えそうな特許は、リストに残す、という感じです。




これ、昔の上司が、
折に触れて、同じことを別の表現で言っていました。

資料の検討時は、自社に不利相手に有利になるように考えるのが基本。
決して、自社に都合良く解釈してはならない。

と。




クレームの解釈は、グレーゾーンも残ります。

最初から、自社に都合良く解釈すると、
足元を掬われる場合もある。

調査担当が、自社に都合の良い解釈をしてはならない。



・・・って事なんですよね。


昔も今も、このあたりはあまり変わっていないな~、って思います。

それでは♪




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