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2021/03/29

[ガイド] 無効資料調査の前に、整理するとよいこと



こんにちは!酒井美里です   →プロフィール

この記事は
「無効資料調査をする前に、整理するとよいこと(情報)」のまとめです。

・異議申立をしたい
・無効審判を検討中
・ライセンス対象特許の無効理由を探したい
・情報提供のための先行例調査

などに使えます。


最低限これだけは準備!

「調査対象」の確認です。

外部に調査依頼をされる場合
最低限、

1)対象の公報番号

2)「特に」どの請求項を無効化したいですか?
→例:「請求項1だけ」 「全請求項を」

3)急ぎですか?それほどでもないですか?

この3つの情報があれば、調査可能です。


もし、構成要件に色々な選択肢がある場合は
こちらの情報もあると、調査会社はターゲットを絞れます。
4)「特にこれが問題!」という構成はありますか?
→ 例:配線材料が 「アルミニウム、銅 または タングステン」で、
「アルミニウム」で実施中/実施予定ならば、
調査ターゲットも「アルミニウム」になります。



これも確認するのがおすすめ

調査対象が変化していないか確認します。

5)無効化対象の「経過情報」を確認。J-PlatPatなどで)
→ (公開特許、と思っていたら)特許査定が出ていないか?その時の請求項は?
→ (登録特許で)権利消滅、権利移転していないか?

特許査定時の請求項によっては「調査の必要がなくなる」可能性もあります。
権利消滅や権利移転でも、調査の必要がなくなるかもしれません。


可能ならこちらも確認を!


6)調査のレベル感

😃何か関連資料が見つかればOK
😃請求項を減縮できる資料が欲しい
🚧警告への反論・無効主張ができるレベル
🚨何が何でも潰す!!!

レベル感 × 「急ぎか・急ぎでないか」 × 「対象案件の数」で
どの程度まで調査が可能か、が決まります。
自力(社内)で調査をされる時も、意識しておくのがおすすめです。


外部に調査依頼を出す場合、
レベル感は、言いたくない時もあると思うので
弊社側からはあまり「教えてください。」とは言いません。
※お電話などで ”ただならぬ気配” を察知して、
※「こみ入った案件でしょうか?」とお尋ねするケースは、たまにあります。

そうなのですが、レベル感を教えて頂けると
リーズナブルな調査や、
全力の調査など、条件に応じてご提案ができます。


7)経過情報の分析

拒絶理由通知や引用例の確認。
「なぜ」現在の請求範囲なのか?を分析して、突破口を探します。

いわゆる「これが書いてある資料を見つけないと、潰せない」という条件特定です。

ただ、ある程度中間処理(特許庁応答)を経験していないと、
特許庁からの通知自体が読みにくいとは思います。

ですので、初めて調査依頼を検討される方は
この項目は「パス」して構いません。


8)対応外国特許(パテントファミリー)の有無

対象の製品って、海外で販売や製造、していないですか?
その国には対応特許、出願されていないでしょうか?

もし対応特許があっても、海外で拒絶確定していたり、
有力な先行例が挙がったりしていればラッキーですよね!

対応特許は、J-PlatPatの「ワンポータルドシエ(OPD)」メニューや
欧州特許庁のEspacenetで確認できます。

こちらも、初めて調査依頼を検討される方、
「パテントファミリーって・・・?」という方は
「パス!」で構いません。



もし
弊社にご相談頂ける場合は、

「外国にも製品輸出してて、特許も気になってはいるけど
 英語も苦手だし、他が色々忙しいしで
 外国特許、調べてませーん。」

・・・とお声がけいただいたら

その場で
”秒” で

対応特許の有無をお調べできますので、
遠慮なく言ってくださいね!


▼ 参考記事 ▼
[調査] 無効化調査のレベル感と時間感覚
[INDEX] 無効化/先行例調査 過去記事リンク集


それでは。






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