特許検索の初級講座、内容の全貌を書いてみるシリーズ、7回目です。
「試し検索」の結果一覧(タイトル/出願人/番号、などを含む)を眺めて、
「あれっ・・・?はずれてる!(泣)」という印象の時は、
その集合のまま使える確率、一般的には低いのです。
流行の「ダンシャリ」じゃありませんが、
「違うー?」って時は、抱えずに潔く捨てた方がいいかな、と。
捨てたらどうするか。
集合の作り直しなのです★ ←鬼?
集合を作り直す、ということは・・・
●50字要約からピックアップする、キーワード(技術要素)を取り替えれば済む場合と、
●50字要約、そのものを作り替える場合
があります。
ここでは「50字要約を作り替える」事を説明します。
■ 50字要約を作り替える
試し検索をする前に「50字要約」を作ることで、
必要不可欠な技術要素が絞り込まれて、
「検索がうまくいきやすく」なりますが・・・
「もっと、検索がうまくいくようにする」には、
50字要約が「物品がイメージできる程度に具体的」である方が、うまくいく傾向があります。
いくつか、文例を示します。※50字未満/以上のものもあります。
- 常温以下の食品を加熱する装置であって、加熱が終了すると使用者に通知を発するもの。
↓↓↓
- 電子レンジで、食品の温めが終了すると、携帯端末でも通知が行われ、離れた場所にいても終了を知ることができる。
- 加熱終了時にアラームが鳴るとともに、安全装置が自動的にガスを止めるガスオーブン。
- 揚げ物用の油を所定の温度まで昇温させ、昇温が完了するとアラームが鳴り、定温モードに入るIHヒーター。
最初の例は「加熱調理が終わると、通知を発する」事はわかりますが、
調理器具のイメージが浮かびにくいと思います。
特許出願でいうと「請求項1」に近いかもしれませんね。
後半、3つの例は
「電子レンジ」「オーブン」「IH」など、器具の種類も明確ですし、
「離れた部屋にいてもわかる」「ガスを止める」「一定温度を保つ」など、使用シーンがはっきりしています。
特許出願でいえば、実施例レベルのわかりやすさ、です。
試し検索がうまくいきやすいのは、後者の書き方です。
時々、回路技術などを扱われている方で、
「○○という演算方式で、変化量を測定するんですけど・・・」
「でも、○○演算は一般的な演算なので、どこをポイントにしたらいいやら。」
という感じで、困った顔(?)をされる方がいらっしゃいます。
その状態で、試し検索がうまくいくなら良し!です。
(○○演算が特殊だとすれば、演算方式の名前だけで試し検索をしてもいいのですよ〜)
現に、うまくできないとすれば、具体性が足りない可能性があるので、
自社製品などに当てはめて
「××制御装置で、○○演算方式を使う事により、△△の変化量を測定し、フィードバックする事で、××のばらつきを小さくする。」
・・・という感じに「具体的」にします。
次回は「分類を選ぶ」です。
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