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今日はみじかめ更新です。(ぺこり)
年末に見つけた、こちらの論文。
無効審判において新規性なしと判断された事件から考察する精度の高い調査方法 (PDF)
(「パテント」 2014年 Vol. 67 No. 1)
執筆者は、
2015年・特許検索競技大会で優勝された、
インフォストラテジー特許事務所の尼崎先生です。
論文の「はじめに」から引用させて頂くと・・・
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無効審判において,審査段階では引用されていない
新たな先行技術文献が証拠として提示され,
特許法第29 条第 1 項第 3 号(新規性:刊行物公知)で
特許が無効となった事件は,同一の発明が記載された先行技術
文献が審査段階で見落とされていた可能性が高いと考えられる。
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・・・ということでして、
「なぜ、審査段階では見落とされていたか」
「資料を発見の可能性を高めるには、どんな点に留意すれば良かったのか」
が、豊富な事例で考察されています。
たくさんの事例をひとつひとつ読ませて頂いていると、
あたかも 「ぎっしり詰まったきんつば」 を、咀嚼しているような気分に・・・!
お茶ください~、お茶~!
・・・という感じで、
とても一度には読めない充実の論文。
少し前(2014)の論文なので、
「知ってたよ」 という方も、多いかと存じますが・・・
「今から読んでみる」みなさま、
覚悟して? 開いてみてくださいね。個人的に、超おすすめです。
リンク、再掲します。
無効審判において新規性なしと判断された事件から考察する精度の高い調査方法 (PDF)
2 件のコメント:
1項3号とはまたひどい話ですね。
問題点は数々あるのでしょうが
無効審判の申立人からすれば、特許庁に対し調査費用を請求したいでしょうし
権利者からすれば、特許庁に対し登録料の返還を請求したいところでしょう。
29条2項だと国賠請求も難しいような気もしますが
29条1項3号なら、国賠請求を認めてもらいたい気分です。
申立人も権利者も特許庁に気兼ねして請求できない気はしますが
せめて審査官の懲戒処分をすべきでしょう。
コメントありがとうございます。
1項3号、私もちょっとビックリしました。
意外?とたくさん紹介されていましたね。
庁のサーチは、審査の信頼性を担保するものでもありますが、
審査段階のサーチも「人間のする仕事」ですから、
100%パーフェクト、は難しいでしょうし・・・悩ましいですよね(--;
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