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先日「商用データベースって、どんなもの?」の記事をアップしました。
簡単に分けると、
商用=提供業者(ベンダー)がいる≒有料、
商用以外 ≒ 無料、
って感じ。 一般的には「提供元&料金体系による分けかた」の解釈でいいと思います。
ついでに、欲張って「システム」とか「ファイル」に言及しましたところ、
中村先生から 「わかったような、わからなくなったような」 とのコメントが。(汗)
それでは・・・
今度は「正攻法」で、書いてみたいと思います。
日本特許の、データベースの構造とか違いとか。
・・・わかりやすくできるのか?
頑張れじぶん!(笑)
特許のデータベース、特に「商用データベース」って、多くの種類があります。
( こんな比較ページ もあるくらいですし)
もちろん、海外にもたくさん!
どうして種類が多くて、
それぞれ、どこが違うんでしょう。
「商用データベースって、どんなもの?」 の後半で、
データベースに関わる事業者には、
・ 「データ」の提供元 (特許庁など) と
・ 「データベース」の業者 (ベンダー、と呼ばれます)
が存在する、という説明をいたしました。
そして、「NIKE(ナイキ)」のシューズは、
直営店でも、スポーツショップでも、百貨店でも売られているように、
同じデータが、色々な業者で販売される、という構図があります。
特許データベースの世界では、こんな具合に。
左上がデータ提供(供給)元。(スポーツシューズなら「メーカー」側)
日本で最大のデータ提供元が 日本国特許庁(JPO) です。
主に「公報データ」と「整理標準化データ(審査経過などが入ってます)」を供給しています。
右の3つが、各商用データベースです。(シューズなら「一般向けに販売」側)
それぞれ「マップ」とか「ワークフロー」「独自抄録」など、特徴を持たせていますが、
一般的に、「公報データ」と「整理標準化データ」は各社共通です。
・・・ということは?
どのデータベースを使っても、
「検索結果」に極端な差は出ない、ということなんですYO!
※キーワード検索の方式とか、データ収録タイミング、
概念検索の有無などによって、微妙な差はありますけれども。
「じゃあ、どこが違うの?」
といったら、
・ 検索や表示が速いとか
・ 概念検索エンジンを積んでます とか
・ 辞書を充実させました
・ SDI、ワークフロー管理に優れてます
・ パテントマップ作成に強いです
あと、
・ 独自抄録を入れています
などなどなど。
「独自抄録」を除けば、
違いは「検索データ以外」の部分にあるんですよね。
データベースを選ぶ機会があれば、
そのあたりが、選択基準になってくる、とも思います。
あっ、左下が置き去りになっておりました・・・
IPDLです。
これって、スポーツ用品に例えたら
「ナイキの直営店で、ナイキのシューズを売ってる」 ような状態なんですがね・・・
※ もちろんアディダスに置き換えても可♪
photo credit: glassblower via photopin cc
ナイキ直営店と一番違うのは、
IPDLには、とっても自主規制がかかっている
って事かな、って思います。
ここから、やや専門的な話になります。
「公報テキスト検索」というのは、実質「公報データだけ」を検索しているし、
※ なので、分類の改訂などが反映されません。
「特許分類検索」は、「整理標準化データだけ」を検索しています。
※ だから、キーワード検索ができないのです。
※ 検索結果の表示にだけ、公報イメージを使ってます。
全然、統合性がよろしくない・・・(涙)
普通の工業製品の「直営店」だったら、
自社製品が一番クールに見えるようにレイアウトしたり、
新製品を真っ先に投入したりを、するものですが、
IPDL はそうなっていないんですよね。
IPDLも内部的には、
商用データベースと同等か、それ以上のデータが揃っていますが、
じゃぁ、商用と同じ検索ができるか?というと、
それは「できない」 というのが、現時点での答えになります。
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あっ、一応告知です。
「公報テキスト検索」と「特許分類検索」 を上手に渡り歩いて、
少しでも商用データベースっぽく検索をするなら、こちらの講座にどうぞ。
4/24 検索の基礎練習会
http://blog.1smartworks.com/2013/04/blog-post.html
今回の例題は「化学系」です。よろしければ。
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