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2020/04/22

AI系調査ツールは「産業用ロボット」になれるか-費用対効果の考察




こんにちは!酒井美里です   →プロフィール

先日、AI系調査ツールの定性的(感覚的)評価の可能性について書きました。

今日はもうひとつ、
最近感じている事を書こうと思います。

それは
AI系調査ツールは「産業用ロボット」のように、
知財業務の現場で不可欠な存在になっていくのだろうか?
ということ。


個人的には

正直、今すぐには難しそうだけれど、
いくつかの条件を満たしたら
調査の現場に欠かせない存在になり得るかも? って思っています。



私が思う「いくつかの条件」を書く前に・・・


みなさんは「ロボット」という単語から
どんな姿を連想しますか?

もちろん、人それぞれでしょうが、一例として


ASIMOやペッパーなどの
「ヒト型ロボット」を思い浮かべる方は多いかもしれません。


しかし、知名度の一方で
ペッパー君があらゆる商業施設や店舗、受付などに普及しているか?というと
現状、そこまでの普及率ではありませんよね。
ヒト型ロボットがいないと成り立たない業務も、
すぐには思い浮かびません。


一方、工場や物流拠点では多くの「産業用ロボット」が稼働しています。
産業用ロボットなしでは回らない現場も多いと思われます。
Embed from Getty Images


なぜ、産業用ロボットは幅広く普及し、
ヒト型ロボットは、その知名度ほどは普及が進んでいないのか。


このような事を考えるキッカケになった
ひとつの記事があります。

少し長くなりそうなので、ここで記事を折り畳みますね。



この記事は「知的財産管理部門における、AIツール導入事例の紹介」です。


以下、記事からの抜粋です。
単純な転記の作業をAI×OCRで自動化して働き方改革を目指す

(導入前)
特許情報に関する数千ページもの各国特許庁発行書類の中から必要な箇所をピックアップし、直接システムに入力していくという業務を5名で処理していた。(中略)この入力作業には月あたり約360時間もの労力が費やされていたという。

(導入後)
「もう今は人が紙をめくりながらデータを入力していくという状況が考えられないですね。これまで入力業務に当てていた時間を別の業務に割り振っているので、『AIRead』が何らかの理由で停止してしまったら非常に困ることになるでしょう。現在はエラーではじかれたデータをチェックしているだけですから」

みなさんは、どんな感想を持たれたでしょうか?

私は・・・

「調査用のAIツールは、
『概念検索ツール』ブームも含めると、
それなりに長い歴史がある。
でも『AIツールがなければ、調査が成り立たない』という声は、
少なくとも自分は聞いたことがない。」

と思ったんです。

そして、

知財管理業務に導入されたAI×OCRは
産業用ロボットのようなもので、
おそらく、全世界に導入が広がっていくだろう。

それに対して、
意外と歴史は古いのに、不可欠な存在になっていない
今の調査用AIツールは「ヒト型ロボット」みたいだ・・・ とも。


ここで本題。
AI系調査ツールは
今後、産業用ロボットのような存在になり得るのでしょうか?


先の事は、正直わかりませんけれど、
私は少なくとも2つ、条件があるんじゃないかな?と思っています。

Embed from Getty Images

ひとつは「費用対効果」

先ほどの管理系ツールのお話に
「5名で処理。月あたり約360時間もの労力。」
という説明がありました。

それだけの単純作業削減につながり、
他の作業にリソースを振り分けられるなら、
やはり、導入価値は高いですよね!

一方、現状の調査現場にAIツールを導入した場合
そこまで明確な費用対効果を示すのは難しいのかな、と感じます。



もうひとつは「AI系調査ツールの用途」
これは、前述の「費用対効果」の問題、
そして別記事でも書いたツールの性質(定性評価)とも
関連すると思っているのですが・・・


簡単に言うと、

1)現時点で知られている用途(調査の種類)で
 大きな費用対効果が得られ、かつ、安定して人手調査以上の結果を出せるか? 

あるいは

2)未知または顕在化していない用途で、
 大きな費用対効果を得たり、人間には探しにくい知見を提示できるか? 

のどちらかで発展する可能性があって
個人的には2)の可能性の方が高そうだな、と思っています。



1)は、現時点で知られている用途、
たとえば無効資料調査や、侵害予防調査に導入されていくルートです。

けれどもこの用途、
欧米ではやや否定的な論調を耳にします。

これは別記事にしようと思っていますが、
具体的には

「製品に関連する特許権、あるいは
無効化を図りたい特許の有効な先行例が存在していた。

しかし、AIツールはその出願を発見できなかった。

それはツールの責任か?
それともツールを使った人(企業)の責任か?」

という論点が提示されており、

私の聞き及んでいる限りでは
「ツールを使った人(企業)の責任」
という考えが主流のようなんですね。

(ちなみに、人間のサーチャーに依頼した場合も同様です。
 安価だからと素人同然のサーチャーに頼むのも、
 その道のエキスパートに委ねるのも、
 結局依頼側の選択だから・・・。と言っていました。)

・・・となると、

予備検索的に使うにはいいけれど、
AIはブラックボックスだから
100%AIで調査するのはちょっと、という判断になるのも頷けます。
もちろん、将来的には変わるかもしれませんが。


2)は、現時点では未知、または顕在化していない用途です。

別記事の後半で書いたAIを活用した発明ブラッシュアップなどは
従来の「出願前調査」とは違った発展をするかもしれません。

また、個人的に可能性を感じるのは
特に近年発展している、
「計算機 × ○○」
「通信技術 × ○○」のような、境界領域の調査です。

このような分野は、
特許分類の整備が追い付いていなかったり、
新技術がどんどん登場したりで、
私たちサーチャーにとっても
調査の難しい技術領域ですが、

更に、開発競争が激しく、
出願件数の多い分野でもあります。

境界領域の調査そのものにAIを活用する、
あるいは
人間が調査した母集合を、AIがグルーピングする、
といった使い方が考えられそうですし、

このような境界領域では
100%人手でサーチする場合と比べて
コストメリットもありそうな気がします。


個人的な予想では、こちらの方が可能性が高いかな?と思ってます。
その際「今までに例のないツールの使い方」をするかもしれず、

そのような時、
先入観に左右されずに
使い方を考えたり、
結果を評価したりするためにも
柔軟な視点を持ち続けたいものだ、と思います。









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