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2018/08/24

[WIPO] PATENTSCOPEのオンライン講習を受けました(3) 盲点だった機能



こんにちは!サーチャーの酒井です。

お待たせしました!なかなかたどり着けなかった
「PATENTSCOPEで、驚いたこと」です。

関連記事
PATENTSCOPEのオンライン講習/Webセミナーの受け方
PATENTSCOPEのオンライン講習/IPCの基礎知識


私は今回、初めて知ったのですが
PATENTSCOPEって・・・

IPCが付与されていないレコード(データ)だけを
検索することができる

んですね!
・・・とっくにご存知でしたら、ごめんなさい!(><)

そして、統計処理機能がついているので

どんなデータに、IPCが付与されていないのか?を 
一瞬で把握できる

というメリットもあります★


※折り畳みます。詳細は記事の続きからどうぞ。




で。
「IPCの付与されていないデータ」ですね。

これは「構造化検索」の画面で、
一番下の入力欄を使います。


「国際特許分類」のデータ「無し」です。

800万件ほどあって、ビックリするんですが・・・
こちら、理由は後半で説明します


で。この「IPCがついていない=約800万件」。

詳細画面から「結果分析」を開くと、
簡易統計の結果が表示されます。

中国、ドイツ、米国・・・などに多いようですね。

そして、
「IPCがついていない理由」
国によって違うようなのです。 (当たり前ですが・・・)


左側から国名を選びます。
まずは 中国から。

「中国だけ」が表示されたら、右端の「公開日」を見ましょう。


2017,2018がすごく多いのが、一目瞭然ですよね!

そして「IPCがついていない、中国の2018公開」を表示してみると・・・


これ、実用新案ですね!
PATENTSCOPEに入っている近年の実用新案は、
割とIPCがついていないんだな、という事がわかります。


それでは他の国。
今度は米国公報を見てみます。

米国公報「IPCなし」は100万件ほどあるのですが、
右端に表示される公開年別の件数は2桁台。全然少ないです。
そして一覧表示(画面下)を見ると・・・


近年の「IPCなし」は、ほぼ「RE」の番号。
再発行特許、という事がわかります。

ですが、大半は・・・

とても古い特許。(下記画像は100年前です。)


これは・・・IPCがない時代なので、
無理といえば無理、なのかもしれませんが・・・?


ちょっと待ってー!


たとえば、
上記検索に含まれていた 100年前の米国特許。

同じ番号をEspacenetで見ると、
さすがにIPCはありませんが、CPCが付与されています



また、同様に「最近の中国実用新案」をEspacenetで見ると

データにも


公報にもIPCが載っていたりします。



ですので ↓ここ大事!!
中国実用新案だから、とか、古い米国特許だから 
分類データが使えない、と決めつけるのは間違いで、
あくまでも「PATENTSCOPEには入っていない」と捉えるべき、かと思います。


・・・そして、これは半分推測ですが、
Espacenetは、分類データの更新・メンテナンスが行われるのに対し、
PATENTSCOPEは、各国特許庁から受け取ったデータがそのまま入っていて、
基本、データ更新は行われていないのかな? という気がしてきました^^;


今回、中国・アメリカのみ取り上げましたが、
たとえば、ご興味のあるマイナー国について、
PATENTSCOPEとEspacenetのデータは、どう違うのか?など
確認してみるのも 面白いのではないでしょうか。


それでは。



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