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2017/02/15
[WO] 外国特許調査、結局どの分類を使うのがよい?~PCT(国際公開)編
外国特許調査に使う、分類シリーズ。
「外国特許調査、結局どの分類を使うのがいいんでしょうか?」
の、PCT・国際公開バージョンです。
前回の米国と [前提] は同じです。
*関連記事→[米国編はこちら]
外国・・・といっても、いろいろ。
調査対象はどこの国でしょう?
国によって分類を変えるとよいのです!
(あとは調査目的でも、ちょっと変えたりとか)
国際公開は、シンプルなようで変化球もあるかも。
記事の続きからどうぞ。
国際公開公報と「特許分類」の関係。
シンプルに考えるなら・・・
国際公開公報(以下、WO公報とします)には
IPC(国際分類)
がおすすめ。
基本的に、どのWO公開にもIPCが付与されるから、です。
そして、変化球っぽいところは、
少なからぬ(=結構多い)検索データに、
CPCが付与されていること
かな、と思います。
これ、欧州特許庁が
英語・フランス語・ドイツ語のWO公報を主な対象として、
「審査用先行資料」に使うために、CPC付与するから、なのです。
CPCが付与されるのは、WO公報発行後。
(なので、公報フロントページにはCPC載っていないはず。。)
そして「審査用に使うため」で、
欧州特許庁に付与の義務があるわけではないのです。
このため、少しノンビリした感じになるのか、
公報発行からCPCデータが付加されるまでの間に、少しタイムラグがあります。
また、日本語国際公開は、付与対象になっていません。
早期にCPCが付与された日本語公報も見受けられますが、
それは「何らかの理由で、たまたま」CPCが付与された、と解釈されます。
結局のところ
「WO公報にCPCだけを使ったら、
ラッキーでズバリ公報が集まる可能性もあるけれど、
常に検索漏れの可能性がある」
と言えそうなのです。
上記のような分類データ(IPC、CPC)を持ったWO公報。
ある技術について、軽く公報を集めるなら
CPCでギュッと絞り込んだ集合、というのも良さそう。
(分野によっては、CPCが有効にはたらくので。)
でも、侵害予防調査で
「他国公報と同時に、国際公開段階の公報もチェックしたい」なら、
CPCではちょっと不安。
必ず付与されているIPCを併用した方がいいかな、って思います。
無効資料調査は、米国の時と同じ。
先行例が見つかりさえすればいいので、
IPCでも、CPCでも、キーワードでも。何なら出願人検索でも。
「結果が出た検索条件が、正解」なんですよね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際の特許調査では
「US、EP、WO」の組合せでご指定頂くケース、割と多いのですが、
このように、
分類情報の持っている「クセ」は、
国ごとにそれぞれ、特徴があります。
検索方法を国ごとに最適化すると、
ヒット公報数を増やしすぎず、資料抽出作業まで含めた
トータルの作業時間を節約できるし、
「公報が多すぎて、見逃し発生!」の確率も、
公報件数に比例して、下げられるのかな、と考えています。
全体をざっくり、IPCベースで検索する方法もあり、
検索は簡略化できるかと思いますが・・・
「ざっくり検索」はヒット公報数が多めになり、
資料抽出作業が長引いたり、見逃し確率も上がってしまうのではないかと。。。
なので、私は「ちまちま検索で最適化」派です。
□外国特許調査、結局どの分類を使うのがよい? シリーズ一覧はこちら□
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