こんにちは、酒井です(^^)
昨日届いたEPOからのお知らせに↓
季刊 Patent Information News 2015年 3号
最新号が出たとのこと。
毎号、読みごたえがあるんです。
2015年3号で目をひいたのは・・・
CPCとFI記号との
Statistical Mapping (統計的対応表)。
統計的対応表というのは・・・
「分類の意味」に基づく対応関係、ではなくて
「統計」に基づいて、対応関係を割り出したもの、です。
日本と欧州にそれぞれ出願された
同一ファミリーに属する特許、
日本ではFI記号
欧州ではCPCが、付与されますよね。
この、両データを統計処理し、
FI記号とCPCとの対応関係を割り出したのが
CPC-FI statistical mapping です。
ご存知の方も多いかと思いますが・・・
以前からUSPTOには
Statistical mapping of USPC to CPC
という機能がありました。
CPC⇔FI記号版も、
基本的な部分は USPC→CPC と似ていますが、
少しだけ違う部分や、発見もありました(^^)
・・・ということで、折り畳みます!
詳細は記事の続きから。
こちらが、以前からあった
Statistical mapping of USPC to CPC
の表示例です。
旧USクラスとCPCとでは
全く分類体系が違うので、
おそらく、
無理に対応表を作ることも難しく、
「統計処理」 という方法をとったのかな? と思っていたのですが・・・
一方、
今回出たのは、CPC⇔FI記号。
この組合せは
「IPCがベース」という、共通した体系をもっています。
Patent Information News 2015年 3号
の説明によると、
下図のように、CPCとFI記号の一致率が表示されるとのことで、
もともと分類体系が共通するだけに、
「どのくらい一致しているのかな?」
という点が、とても興味深く感じられます。
・・・というわけで。
同じ分野を
FI記号 ⇔ CPC、双方向で眺めてみました。
同じ分野だから、
同じような数字になるのか? という先入観もありましたが、
実際に数字を見てみると。
FI記号 → CPC
FI | CPC-1 | CPC-2 | CPC-3 |
---|---|---|---|
G02F1/1335 (3082) | H04N9/3197(196, 6%) | G02F1/133526(161, 5%) | G02B5/0278(159, 5%) |
G02F1/1335,500 (895) | G02F1/133512(196, 22%) | ||
G02F1/1335,505 (1997) | G02F1/133514(454, 23%) | ||
G02F1/1335,510 (2553) | G02F1/133528(419, 16%) | G02B5/3033(299, 12%) |
CPC → FI記号
CPC | FI-1 | FI-2 | FI-3 |
---|---|---|---|
G02F1/1335(209) | G02F1/1335 (102, 49%) | ||
G02F1/133502(179) | G02F1/1335 (94, 53%) | ||
G02F1/133504(207) | G02F1/1335 (113, 55%) | ||
G02F1/133509(77) | G02F1/1335 (32, 42%) | ||
G02F1/133512(504) | G02F1/1335,500 (196, 39%) | G02F1/1335,505 (166, 33%) | G02B5/20,101 (151, 30%) |
G02F1/133514(645) | G02F1/1335,505 (454, 70%) | ||
G02F1/133516(324) | G02B5/20,101 (248, 77%) | G02F1/1335,505 (223, 69%) |
IPC由来で、
FI記号にも、CPCにもある、
G02F1/1335
というコードに注目してみました。
FI記号→CPC の方向では、
最も一致率が高いCPCでも、わずか6%。
FI=G02F1/1335、のファミリー出願に、
多様なCPCが付与されていることが伺えます。
ところが逆方向
CPC→FI記号、をみると、
G02F1/1335
G02F1/133502
G02F1/133504
G02F1/133509
このあたりは、皆、FI=G02F1/1335に収束している感じ・・・
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・ ( ← 考え中)
うーん。
「一対多」 な関係、って事かと? (ちょっとあやふや・・・)
あやふやな所はさておき(笑)
USPTOの対応表と違い、
一致率が表示されるのは、
とってもいいと思いました。
ありがたいです。
数字が見える事によって、
先ほどの例のような
「一体多」状況など、確認できて、
たとえば
「日本でFI記号はわかっているけれど・・・」
というような時、
両方向の対応表をチェックすると、
ひとつのCPCと、かなり結びついている、とか
複数のCPCに分散しているから、
CPCの分類表をよく見て、適切なものを選ぼうとか、
早速、分類選びの役に立ちそうです(^^)
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