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2018/11/22

特許調査のコツ 「一番最初にするとよい検索」は? (J-platpat)



おはようございます。サーチャーの酒井美里です。

今朝は、書いたことあるようで、意外と書いていなかった
「特許調査のコツ」をご紹介します。


とはいえ、「特許調査のコツ」と言っても
色々なコツがあるので、今日はひとつだけ。

・どの技術分野でも当てはまって、
・一番最初にすると、後の調査が楽になる検索

を書いてみますね!

私も日頃、代行検索業務で「初めてお預かりする技術分野で、出願状況がわからないとき」に、よく使っている方法です。


その方法は・・・

「調べたい物事の名前」一単語で検索 → 件数を見る → 方針を決める。

1)調べたい物事の名前、一単語で検索


製品の一般的な呼び方、部品や材料、方法の名前などで検索します。

例:
製品の名前→「電気自動車」「ウーロン茶」
部品の名前→「コンデンサ」「トランスミッション」
材料の名前→「生分解性ポリマー」「炭素繊維」
方法の名前→「固相合成法」「ランレングス法」


2)件数を見る

正確にいうと、件数というよりは「桁数」を見ます。

10件以内なのか?
数十件? 数百件? 数千件? それとも1万件以上? 

言い換えると「特許が大量にありそうか?少なそうか?」の見極めです。


3) 方針を決める

大別すると、下記の2つになります
特許が大量にありそう
→ 追加キーワードによる「適切な絞り込み」を考える
→ 特許が大量に出ている分野は、特許分類も発達している可能性が高い。
特許分類は使えるかな?と検討する。

特許出願は少なそう
→「最初に使ったキーワード」に似た表現はあるか?を考える(同義語・類義語)
→ 絞り込みを考えすぎると「ゼロ件」になる可能性あり。




特許庁の無料データベース「J-PlatPat」、
調べたい物は「電気自動車」で説明します。

■特許実用新案検索
https://www7.j-platpat.inpit.go.jp/tjk/tokujitsu/tjkt/TJKT_GM201_Top.action


※検索例は記事の続きからご覧ください。





調べたい物事の名前、一単語で検索

J-PlatPat「特許実用新案検索」で
「電気自動車」と調べます。

最初は「要約/抄録」を使うのがオススメです。



これだけで、6000件以上あります。


検索項目を「発明・考案の名称」に変えてみると。


それでも5000件近くヒットします


件数を見る

「ヒット件数を見る ≓ 桁数を見る」。

この例だと
「電気自動車関連の出願は件数が多い。
関連特許は確実にたくさんありそう。」という事がわかります。


方針を決める

関連特許がたくさんありそうな時、定番の作戦は
特許が大量にありそう
→ 追加キーワードによる「適切な絞り込み」を考える
→ 特許が大量に出ている分野は、特許分類も発達している可能性が高い。
特許分類は使えるかな?と検討する。
です。

それでは
「電気自動車のうち、自動運転機能が付いているもの」
に絞り込んでみます。


検索項目、2行目を使って「自動運転」を追加。
一挙に該当5件 になります。でも・・・逆に件数少なすぎるかもしれないですね?





「電気自動車」は、他の呼び方も色々考えられます。(同義語・類義語)

例えば「100%ガソリンでなく、電気エネルギーも使って走る車」と考えると
ハイブリッドカー、EV等 の呼び方があります。
これを「電気自動車」の行に加えますと・・・




ヒットは13件。その内容は・・・?



トヨタやデンソーの特許出願がヒットしました。

J-PlatPatでは、検索でヒットしたキーワードが自動ハイライトされます。



まとめ

以上「一番最初にするとよい検索」
=「単語で調べて、特許が多そうか?少なそうか?をつかむ」 でした。

技術分野や、調べたい物によって、
特許が多いか?少ないか?は、大きな差があります。

件数のレベル感がつかめると、
検索も行いやすくなるかと思います。


それでは。^^




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